Mike Beedle への質問
Mike Beedle の基調講演の後の質疑応答では、非常に興味深いディスカッションが行われました。
幾つかのやりとりをメモします。
Q: スクラムは素晴らしい考え方だと思うが、弱点は何か?
A: 文化。スクラムをやるためには文化を変えなければならない。誠実な企業体制となり、情報を共有できるようにならねばならない。それができる企業はあまりにも少ない。
開発現場レベルでスクラムの導入に手こずっているなら、ビジネスレベルではもっと多くの障壁が待ち受けているだろう。これが最大の問題だ。
Q: 文化を変えるには誰を説得すればいい?
A: 中間管理職。現場の人間ならスクラムをやるべきだというのはすぐに理解できるはず。中間管理職は現場や最先端に遅れを取ることをいつも恐れているので、スクラムを理解できないことは無いはずだ。
ちなみに、ナレッジとマインドをお互い理解できるならば、開発手法はウォーターフォールでも構わない。
Q: 最初にスクラムを実践した時、スクラムを誰も知らなかったはずだが、誰をどうやって説得したのか?
A: 前もってスクラムを隠しプロジェクト (カバープロジェクト) で実践していた。そういうところで成功して実績を立てておき、良い噂を流した。
今は時代が変わったから、そんなことする必要は無い。Standish Group のレポートを買えば、マネジメントレベルの成功例がたくさん書いてある。あらゆるケーススタディや実績例を学べる。
Q: エンタープライズスクラムのスプリントの長さはどれくらい?
A: 通常のスクラムと変わらない。Salesforce は1日おきにミーティングを行い、4週間のスプリントを回している。デイリースクラムに人を集めるのが難しいかもしれないが、とにかく適切な人を参加させること。