書評: Scrum Boot Camp The Book
大変良い本でした。
などのガイドブックでプラクティスやマインドセットは学んではいたものの、実際の現場でどのように使われるかのイメージが曖昧でした。が、この本でかなり具体化することができました。
この本では、次々に起こるプロジェクトの問題に対して、Scrum チームがどう考えどう対処していくべきかを解説しています。その問題というのは実際の現場でも非常によく起きるもので、どれも大変共感できるものです。
たとえば、
- 見積もりをする時何を考えればいいか?
- プロダクトオーナーがいない時どうするか?
- 必要不可欠な機能が突然増えた時、何を、どのように調整するか?
- 機能横断的なチームを作るにはどのようにメンバーを集めればいいか?どんなチームは危険か?
等々。現場で一から学んでいくのはなかなか難しいものばかりです。プロダクトオーナーやスクラムマスターとして多くの実践を積まれている執筆陣ならではの、良質なノウハウが詰め込まれています。
Scrumの基礎を説明しているパートは全280ページ中40ページほどだけで、これだけでScrumの全体像を学ぶのは難しいかもしれません。ほかのガイドブックで基礎を学んだ後、この本を読むといっそう力が付くでしょう。
ちなみに、私も Scrum の学習中は著者の一人吉羽龍太郎さんのサイトによくお世話になりました。以下に非常に優れたリソースがまとまっていますので、併せて読むとより理解が進むでしょう。